坂本九の名曲「上を向いて歩こう」。
東日本大震災以来大きな災害があると被災者を元気づけるためにあちこちで歌われました。「上を向いて歩こう」というタイトル自体ポジティブ感満載で、軽快でそれでいてうるさくないリズムやメロディも相まって、打ちひしがれている方を元気づけるには最高の曲なんだと思います。
それはそれで良いとして・・・
視線はやや下くらいがよいときも
お遍路で歩いていて気づいたんですが、歩いていて遠くを見て「あの岬まで頑張ろう」とか「あの一本杉まで頑張ろう」とか思うんですよ。でも岬や一本杉が遠くて遠くて、歩いても歩いてもたどり着かない。
心が折れてきちゃうんですよね。
むしろ上を向かずに視線を少し下げて、10メートルか20メートルくらい先の地面を見ながら歩いたほうが頑張れたりする。危なくなければ足元だけ見て歩いたほうが良いかもしれません。
岬まで歩くのも、一本杉まで歩くのも、目的地のお寺まで歩くのも、すべて一歩一歩の積み重ねに過ぎないから、今この一歩に集中しなさいということかもしれません。
現代人の時間感覚
かつて人類は狩猟と採取で暮らしていたわけで、今日の食い物は今日獲る、獲れなければ獲れるまで頑張るか我慢するだったわけです。この頃の不安は日単位だったと思います。
それが1万年位前から農耕をするようになって食い物は作るようになったわけですが、そうすると種を蒔いてから収穫まで数か月解決しない不安を抱えるようになるわけです。失敗すると一年間ヤバイ。
現代の企業人も決算というのがあるから1年とか半年とか解決しない不安を抱えることになります。決算が終わると期が変わって次の決算まで・・・。
200万年のうち199万年くらい日単位の生き方をしてきた人類が、ここ1万年で月単位、年単位、十年単位、百年単位の不安にさらされるわけで、ストレスは大きくなって当然ですね。
一歩一歩を思い出す
ストレスが溜まったり、なかなか消え去らない不安を感じたりしたら「一歩一歩の積み重ねだ」ってことを思い出すのがいいかもしれません。
「今、ここ」に集中する。
今話題のマインドフルネスはこの考え方だと思います。
禅や、お遍路もこの「今、ここ」に集中する修行なのかもしれません。
十メートル先まで歩けたら大成功。
次の一歩が踏み出せたら大成功。
そうすればいつのまにか岬の先端や一本杉まで歩けるのでしょうね。。。


